=私を男と呼んでくれ=

―――大学四年の夏。一人の青年の運命が変わる。

突如として現れた体の異変は、やがて青年を青年たらしめるものを奪い去ってしまう。

 

プロローグ――七月

 

鈍痛

 

鈍痛―奇妙な夢

 

煩悩―奇妙な夢

 

日没の星

 

※この作品はセミ・フィクションです。主人公が冒される病気自体は俺が(なりかけた)もので、実際には何でもなく無事だったのですが、その時ふいに色々と周りの事、もしそうなってしまった時の事を考えさせられました。また、自分にとっての”世界観”というものがどう変化するのかが非常に気になりました。セミとは、自分の裸の考えを深く盛り込んでいると言う意味です。

主人公はある夢を持って、無理をしてまで三百万という大金を学生をしながら貯めた忍耐強い青年です。世の中の事を深く考えてしまう余り、時折間違った評価で他人を見てしまう節があります。世界の”連鎖”から外れた彼。その彼の価値観の変化を見て、何か感じていただければ幸いです。

登場人物(一部):

倉式 咲矢(Sakuya Kurasiki) :本編の主人公。

永倉 さやか(Sayaka Nagakura) :主人公の元カノ。

堀江 塁(Rui Horie):主人公の親友。理恵の元カレ。

斉藤 理恵(Rie Saitou):主人公のバイト先、Partnerの先輩。塁の元カノ。

皆川 皐(Satuki Minaggawa):Partnerでバイトをしている主人公の先輩。

鬼塚 温(Atusi Onizuka):Partnerでバイトをしている主人公の同期の友達。

中埜 正文(Masahumi Nakano):Partnerの常連。主人公と仲が良い。

ジャスミン(Jasmine):皐の連れて来た謎の少女。推定十八歳。皐のバイト先の友人・・・らしい。

功刀 円(Kunugi madoka):カフェ『SAINT-PIERRE-ET-MIQUELON(サン・ピエール・エ・ミクロン)』のマスター。フランスの海外県の名をつけた。咲矢の相談相手。

斎藤医師(saitou isi):主人公の担当医。

本田一輝(kazuki honnda):南口を仕切る"Sunset Stars"のヘッド。